東京海上日動火災保険さんから出ている、このレンタカー等諸費用アシストですが、どういった方にメリットがあるのでしょうか。
鈑金塗装工場視点で考えてみました。
損保ジャパンさんや東京海上さんには、故障の際の修理費も支払われる場合がある特約がございますが、本記事ではややこしくなるため取り扱いません。
故障時(事故以外)の搬送時にもレンタカー特約が使える
日本における自動車の平均車齢(廃車、又は解体になるまでの年数)は延び続けております。
令和3年で乗用車は8.84年という統計ですが、半導体不足等で新車納車が進まなかった等、恐らく令和4年5年は更に延びているでしょう。
コロナ禍という言葉久しくなっていく過程で、外出する方も増えて事故や故障も増えてきておりますが、故障が増える原因は車齢が延びている事に起因すると言えるでしょう。
メリットのある方:故障可能性がある車に乗っている
一般的に、「毎年12か月点検を行い、車検はディーラーに勧められるがままに整備をしている」という方で、7年~9年以内の国産車にお乗りであれば、故障可能性は低いと言えるでしょう。
ご自身で車検場に持ち込んで通すだけ、通らなかったら整備工場に出す、という方であれば、5年以上経過していると故障可能性が出てくるかもしれません。
こういった、故障可能性のある車両にお乗りで、かつ移動の代替手段が無い(別の車両を所有、又は電車やバス等でも日常生活に支障が無い)方には、非常にメリットの大きい特約だと思います。
メリットの少ない方:年式が新しい・交通代替手段がある
ご自宅近辺しかお車に乗らず、故障しても移動の代替手段がある方であれば、特にメリットを感じないでしょう。
メンテナンス(整備)の頻度や方法にもよりますが、一般的に国産車で7年以内、外車で5年以内に搬送が必要になる故障は少ないと言えます。
そのため、平均車齢を超え、交通代替手段が無い(車が無いと困る)という方でなければ、メリットは少ないかもしれません。
故障時の整備費用が賄われる特約もあるが・・・
損保ジャパンさんには、故障時の整備費用が賄われる特約がございます。
故障するまで乗り続ける、という場合には非常に有用な保険だと思いますが、こちらも年式や整備状況によって要検討、というところです。
もちろん、支払われない場合もありますので、代理店等によく相談し、ご自身の車での故障可能性と費用を天秤にかける必要があります。
まとめ:9年目ぐらいから検討してみても良い
保険というものは、事故や故障が無いと損をするもので、事故や故障が起きた時に困らないために契約するものです。
保険料のみで検討するのも一つですが、ご自身の車の使用方法や、どこまで車が生活に根付いているのか、財産なのか足なのか、といったところでも困らないの定義が異なります。
もちろん保険代理店も多くの保険の情報をお持ちだと思いますが、実際に事故で困っている方に接する機会の多い弊社のような鈑金塗装工場の方が、リアルな情報をお届けできるのではないかと考え、保険関係も記事にしていきます。
投稿者プロフィール
- 2022年7月時点で板金塗装工場のフロント(事故修理担当者)歴16年目。
年間700件近い事故に携わり、事故の総取扱件数は10,000件を超える。
お客様や取引先からはもちろん、同業他社のフロント担当者からの支持も厚く、困ったときは佐野に聞け!という板金工場も多い。
2022年1月に4歳になった娘と家族のため、月間残業時間10時間以下を心がけている。
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